CQ-330xシリーズ電流センサーFAQ


【計測電流について】

1. DC電流もAC電流も測定できますか?

   DC電流もAC電流も測定する事が可能です。


2. 最大実効電流と出力不飽和範囲の違いは何ですか?

   最大実効電流は電流センサーに長時間通電可能な電流値を示し、一次導体の断面積に依存する値です。
   DC電流、もしくはAC電流の実効値が最大実効電流を上回る状態で電流センサーを長時間使用しますと破損します。
   パルス電流であれば、最大実効電流を上回る電流も通電することが可能です(質問3も併せてご参照ください)。
   出力不飽和範囲は電流センサーの出力の直線性が保証される電流範囲になります。
   電流値が出力飽和範囲を超えた場合には出力は飽和しますが、電流値が出力飽和範囲内に戻ると正常な出力に戻ります。


3. パルス電流は何Aまで流すことができますか?

   弊社にて確認しているパルス電流条件を表1に示します。

 

 表1. 印加可能なパルス電流条件* 

電流振幅[A] 

電流パルス幅[ms] 

DUTYサイクル[%] 

許容印加パルス数 

 60

 1000

 10

 無制限

 110

 20

 10

 無制限

 260

 6

 1

 無制限

*Ta=25℃、N=1個、CQ-330xの評価基板を使用時。

 

4. 電流は実効電流で何Aまで流せますか?

   CQ-330xは20Armsまでの実効電流を流すことが可能です。


5. 両極ではなく、片極検出も可能ですか?(例: 0~21Aの電流を検出したい)

   片極をご所望の場合は弊社までお問い合わせください。

   お問い合わせはこちら


6. 電流の分解能はいくつですか?

   電流分解能は出力ノイズ電圧により決まります。また、出力ノイズ電圧はフィルタにより低減することができ、

   フィルタ特性により電流分解能を上げることが可能です(表2)

 

 表 2. CQ-3301(Vh=195mV/A)の電流分解能とフィルタ特性*

 Pk-Pk ノイズ[mV]

 電流分解能 [mA]

 CF [nF]

R[kΩ] 

帯域幅 [kHz] 

 9.6

 49 

1000 

 7.5

38

0.47 

 1 

339 

 5.2

27

4.7

1

34

 3.6

18

4.7

10

3

*N=1個の結果です

 

【一次導体について】

7. 一次導体抵抗に温特は存在しますか?

   CQ-330xの一次導体抵抗は図1のような温度特性を持ちます。


 図1 CQ-330xの一次導体抵抗の温度特性:25℃での抵抗値基準

 

【センサ出力について】

8. レシオメトリックとはどういう特性ですか?

   レシオメトリックとは電源電圧が変動した場合、それに比例して出力も変動する特性の事です。
   センサー出力をAD変換器に取り込む場合、AD変換器のリファレンス電圧をセンサー電源と同一の電源から取りこむことにより、
   電源電圧あるいはリファレンス電圧の変動によるAD変換誤差を低減することが出来ます。
   AKMの電流センサーでは、電流感度・中点電圧共にレシオメトリックに変動します。推奨回路を図2に示します。



 図2 CQ-3シリーズの推奨接続回路例


9. 電源立ち上がり後、有効な値が出力されるまでのパワーオン時間はいくつですか?

   有効な出力状態に達するまでの標準的な時間について表1、図3 (Iin = 0 A, VDD = 5 V)と図4 (Iin = 21 A, VDD = 5 V)に示しました。
   パワーオン時間のばらつきを考慮して3倍から5倍程度余裕を持たれることをお勧めします。


表3 CQ-330x_入力電流に対するパワーオン時間

Iin (A)

Ton (μs)

0

21

21

21




図3 CQ-330xの出力電圧立上り波形(Iin=0A)

 


図4 CQ-330xの出力電圧立上り波形(Iin=21A)

 

10. 周波数特性はいくらですか?

   図5はCQ-330xの代表的な周波数特性です。(上図:振幅特性、下図:位相特性)


 図5 CQ-330xの周波数特性

 

11. 応答時間はいくつですか?

   応答時間はTYP 0.5μsです。(負荷容量100pFの場合)


12. 出力が完全に飽和した状態からの復帰時間はいくつですか?

   出力が完全飽和した状態から復帰するまでの時間は1us以下です。図6に過渡応答波形を示します。


 

 図6 CQ-3300(VDD=5V、INS=±6.4A、Ta=25˚C)の完全飽和からの過渡応答波形

飽和条件:IIN=14.6A、非飽和条件:IIN=4.6A


13. 電流センサーの出力に100pF以上の出力負荷容量がつくと何が起きますか?

   出力が発振してしまい、正しい出力値を得ることができません。なお、ローパスフィルターを出力に付ける場合は100pF以上の容量を使用しても問題ありません。


14. 電流センサーの出力に+/-0.5mA以上の出力電流負荷をかけると何が起きますか?

   ICが負荷抵抗を駆動する事が出来なくなってしまい、正しい出力値を得ることができません。


 

【絶縁性能について】

15. 安全規格には準拠していますか?

   CQ-330xシリーズは国際認証機関によるIEC/UL-60950UL-508の認証を取得しています。


16. 電流経路とセンサー回路の間の沿面距離と空間距離は?

   沿面・空間距離はいずれも5.0mm以上です。

 

17. パッケージのCTI値はいくつですか?

   CTI値は600Vです(測定条件は試料厚さ3.0mmです)。


18. 絶縁耐圧は何Vですか?

   CQ-3系電流センサーは下記条件で使用可能です。


System
Voltage
Overvoltage category
Basic
Isolation
1000600300150(Vrms)
Reinforced
Isolation
600300150100

Working
Voltage
Pollution Degree
12

3
Basic
Isolation
14501000400 (Vrms)
Reinforced
Isolation
828500200


19. データシートの絶縁耐圧を超えてデバイスを使用できますか?

   絶縁耐圧を超えた条件で使用したセンサの特性は保証致しかねます。推奨条件を守って使用してください。

 

20. 電流経路とホール素子の間の容量カップリングはセンサーICの出力にどのように影響しますか?

   被測定電流路に高周波のサイン波の電圧ノイズを入力し、センサー出力を測定することにより一次導体のノイズ除去比が求められます。
   表4のように、CQ-330xシリーズは高いノイズ除去比を備えています。また、図7にノイズ除去比の周波数特性を示しました。


 表4 高周波のサイン波(20Vpp)入力時のノイズ除去比

   Frequency (MHz)   

  Vout (mVpp)  

   Noise Rejection (dB)   

 5

 54

 -51

 10

88

 -47

 15

166

 -42

 20

388

 -34

 

 図7 CQ-330xノイズ周波数に対するノイズ除去比

 


【基板/回路設計について】

21. 放熱用端子(TAB1、TAB2)はどのように接続すればよいですか?

   放熱用パターンは、一次側との必要な沿面距離・空間距離を確保しつつ、面積が出来るだけ大きくなるように設計して下さい。

   推奨回路を図8に示します(質問24も併せてご参照ください)。

 図8 CQ-330x推奨回路図

22. RCの定数は?

   必要な分解能と応答性を考慮して、RCの定数を決定してください(質問6も併せてご参照ください)。


23. ボードへの実装はどのようにするべきですか?

   ご使用上の注意のハンダ付け条件をご参照ください。


24. 推奨ランドパターンはありますか?

   推奨ランドパターンを図9に示します。

        

 図9 CQ-330xの推奨ランドパターン図


25. 基板レイアウトのガイドラインなどはありますでしょうか?

   アプリケーションノート(ボードレイアウト資料)を用意しておりますのでご一読下さい。

   アプリケーションノートはこちら


26. 評価ボードのガーバーデータをもらえますか?

   はい、こちらからダウンロード可能です。


【各種耐性について】

27. ESDの許容値はいくつですか?

   ヒューマンボディーモデル(HBM)で2000V以上、マシンモデル(MM)で200V以上です。


28. 他の電流ラインからの影響(外乱磁場)に対しどの程度耐性がありますか?

   他の電流ラインからの影響は、図10に示すように、他の電流ラインに流れる電流値とCQ-330xとの距離に依存します。

   例えば、他の電流ラインに20Aの電流が流れており、それによる誤差を400mA以内に抑えたい場合、距離Aで6mm以上、

   距離Bで5mm以上の距離だけ離す必要があります。また、センサー近傍の磁場の影響を受けますので、

   センサー近傍には磁場を発するものを配置しないように気を付けてください。


 

 図10 CQ-330xの他電流ラインから受ける影響


 

29. 実使用環境でセンサ温度が仕様を超えないか気になるのですが、温度を推定する方法はありますか?

   IC内部のダイオードの順方向特性を利用して推測する事ができます。(技術資料:CQ-3シリーズの内部温度推定方法について


【パッケージについて】

30. ハロゲンフリー/RoHs対応はしていますか?

   ハロゲンフリー/RoHsに対応しています。


31. 鉛フリーには対応していますか?

   鉛フリーに対応しています。


32. リードフレーム(一次導体)は何から作られていますか?

   リードフレームの材質は銅となります。


【その他】

33. 内部のEEPROMを使う事は出来ますか?

   申し訳ありませんが、内部EEPROMはご利用になれません。
   基本的には弊社内部でEEPROMの内容を調整したものを出荷いたします。

 

34. カスタム品の対応は出来ますか?

   数量条件および調整内容によっては対応検討は可能ですので、弊社までお問い合わせください。

 

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