お願いと注意事項

製品使用上の注意事項

最近の半導体・LSIデバイスは高い品質と信頼性を持っていますが、お客様における取り扱い、実装あるいは使用条件などによっては、デバイスの破壊につながる要因(静電破壊、機械的損傷、吸湿など)が数多く存在します。当社製品をご利用いただく上でも、以下の諸点に注意してデバイスを取り扱っていただきます様、お願いします。なお、半導体デバイスの取り扱いに関しては、JEITA EDR-4701C「半導体デバイスの取扱いガイド」にも指針が記載されていますので、参考にしてください。

製品安全その他に関する重要な注意事項

0. 当社資料に記載された弊社製品(以下、「本製品」といいます。)、および、本製品の仕様につきましては、本製品改善のために予告なく変更することがあります。従いまして、ご使用を検討の際には、資料に掲載した情報が最新のものであることを弊社営業担当、あるいは弊社特約店営業担当にご確認ください。

1. 当社資料に記載された情報は、本製品の動作例、応用例を説明するものであり、その使用に際して弊社および第三者の知的財産権その他の権利に対する保証または実施権の許諾を行うものではありません。お客様の機器設計において当該情報を使用される場合は、お客様の責任において行って頂くとともに、当該情報の使用に起因してお客様または第三者に生じた損害に対し、弊社はその責任を負うものではありません。

2. 本製品は、医療機器、航空宇宙用機器、輸送機器、交通信号機器、燃焼機器、原子力制御用機器、各種安全装置など、その装置・機器の故障や動作不良が、直接または間接を問わず、生命、身体、財産等へ重大な損害を及ぼすことが通常予想されるような極めて高い信頼性を要求される用途に使用されることを意図しておらず、保証もされていません。そのため、別途弊社より書面で許諾された場合を除き、これらの用途に本製品を使用しないでください。万が一、これらの用途に本製品を使用された場合、弊社は、当該使用から生ずる損害等の責任を一切負うものではありません。

3. 弊社は品質、信頼性の向上に努めておりますが、電子製品は一般に誤作動または故障する場合があります。本製品をご使用頂く場合は、本製品の誤作動や故障により、生命、身体、財産等が侵害されることのないよう、お客様の責任において、本製品を搭載されるお客様の製品に必要な安全設計を行うことをお願いします。

4. 本製品および本書記載の技術情報を、大量破壊兵器の開発等の目的、軍事利用の目的、あるいはその他軍事用途の目的で使用しないでください。本製品および本書記載の技術情報を輸出または非居住者に提供する場合は、「外国為替及び外国貿易法」その他の適用ある輸出関連法令を遵守し、必要な手続を行ってください。本製品および本書記載の技術情報を国内外の法令および規則により製造、使用、販売を禁止されている機器・システムに使用しないでください。

5. 本製品の環境適合性等の詳細につきましては、製品個別に必ず弊社営業担当までお問合せください。本製品のご使用に際しては、特定の物質の含有・使用を規制するRoHS指令等、適用される環境関連法令を十分調査のうえ、かかる法令に適合するようにご使用ください。お客様がかかる法令を遵守しないことにより生じた損害に関して、弊社は一切の責任を負いかねます。

6. お客様の転売等によりこの注意事項に反して本製品が使用され、その使用から損害等が生じた場合はお客様にて当該損害をご負担または補償して頂きますのでご了承ください。

7. 本書の全部または一部を、弊社の事前の書面による承諾なしに、転載または複製することを禁じます。

回路設計上の注意事項

当社半導体デバイス製品の機能と電気的特性およびその保証範囲は製品データシートに明記しています。お客様には、製品のデータシートに規定された仕様値を満たすように回路を設計して頂くことはもとより、ディレーティングを適用して回路設計上の余裕をもたせて頂くようなご配慮をお願いします。
信頼性設計の観点で設計時に考慮して頂きたい要点は、外来のノイズ/サージ電圧、リアクタンス負荷によるオーバーシュート対策、CMOS製品のラッチアップ対策などがあります。

全般的注意事項

システムが所定の信頼性を達成するため、周辺部の影響も考慮して次の点に留意してください。

(1) 半導体デバイス近傍が(動作周囲温度以上に)高温にならないように設定してください。
(2) 電源電圧、入力電圧、消費電力などは定格値内とし、ディレーティングを考慮してご使用ください。
(3) 入力、出力、電源端子などにノイズによる過電圧が印加されたり、誘起されたりしないようにしてください。
(4) 高電界中にプラスチックモールドの半導体デバイスを置くと、プラスチック材料、パッシベーション膜の分極が起こり、誤動作を起こす可能性がありますので、高電界の環境下でご使用になる場合にはシールドしてご使用ください。
(5) 静電気などが使用中に発生しないようにしてください。
(6) 外来サージなどを避けるため、入出力部分に保護回路などを設けてください。
(7) 電源のオン・オフ時などの場合、電圧印加が不均衡とならないようにしてください。例えば、回路の接地端子がフローティング状態で入力、電源端子などに電圧が印加されると過大なストレスが加わります。
(8) 複数の電源を用いる製品に関しましては、データシートなどで記載の電源シーケンスによって立ち上げ・立ち下げを行ってください。なお、シーケンス等、ご不明な点は技術担当者までお問合せください。

製品取り扱い上の注意事項

半導体デバイス・センサー製品等は取り扱い・使用条件などによっては破壊・破損に至る場合があります。以下の諸点に十分ご注意の上、製品を取り扱うようお願いします。

静電気対策

静電気対策の基本は、静電気を発生させないこと、発生した電荷をゆっくりと逃がすことにあります。そのためには、作業環境、保管環境、作業者、設備 (治工具を含む) そして運搬方法について注意する必要があります。静電気対策の例については、下表をご参照ください。


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保管方法

(1) 保管場所の環境

a) 半導体デバイスを保管する場所の温度および湿度は、以下の環境を推奨いたします。
  ・LSI製品の場合     温度:5~30℃ 湿度:70%RH以下
  ・センサー製品の場合   温度:5~35℃ 湿度:40~85%RH
加湿器により加湿する必要がある場合は純水や煮沸水を使用してください。
水道水を使用すると含まれている塩素によりデバイスの端子が錆びることがあります。
b) 腐食性ガスが発生する場所や、ほこりの多いところは避けてください。
c) 急激な温度変化のある場所ではデバイスが結露する可能性があります。できるだけ温度変化の少ない場所に保管してください。また、直射日光や強い光が当たる環境も避けてください。

(2) 保管状態

a) 収納ケースや化粧箱、段ボールなどを積み重ねるときは、収納しているデバイスに荷重がかからないよう注意してください。重量物を乗せることは避けてください。
b) 半導体デバイスの外部端子は未加工の状態で保管してください。リード曲げ加工を行った状態で保管すると、屈曲部に錆が発生してはんだ付け不良の原因となる場合があります。
c) 半導体デバイスの近傍には、有機ゴム素材を用いた物品を置かないようにしてください。有機ゴム素材から放出される硫黄が端子を腐食させる恐れがあります (特に銀は硫黄と反応しやすいことが知られています) 。結束具や、滑り止め、マットなどに用いられている素材には特にご注意ください。

(3) 長期保管

半導体デバイスを長期保管した場合、開封した場合はもちろん、未開封の場合でも端子のはんだ付け性が悪くなったり、錆が発生したり、あるいは電気的特性が不良になる恐れがあります。長期保管した当社製品をご使用になる前には、十分ご確認ください。

製品実装上の注意事項

半導体デバイス製品の品質・信頼性を損なわないために、実装方法にもご注意ください。個々の実装条件はパッケージの形状、プリント基板の形状、はんだ付け方法、装置などによって異なります。特に、小型・薄型化している表面実装パッケージ製品の実装については、下記をご留意ください。

表面実装パッケージの実装方法

当社が推奨する表面実装パッケージのリフロー法 (赤外線リフロー炉) によるリフロー条件については、下図の「鉛フリーはんだ実装」 をご参照ください (リフロー回数は2回までです) 。
図中の温度はパッケージ樹脂部のものですが、リード部のピーク温度も同じ範囲に収めることが必要です。
また、樹脂表面および裏面の温度差も10℃以内になるようにしてください。はんだ付け性を確保するためにはリフロー部を、デバイスの破壊を避けるためにはピーク部、プリヒート部を守ることが重要です。

MSL(Moisture Sensitivity Levels)および吸湿への対処

樹脂封止された製品は通常の保管状態では常に吸湿をしています。吸湿した製品がリフロー炉などで加熱されると、樹脂内に含浸した水分が膨張して内部の剥離やパッケージクラックなどを発生させる可能性があります。製品のMSLに応じた取り扱いをすることで、これらの不具合を避けることができます。
※ MSLとは、リフローはんだ付けを行ったとき、製品が吸湿による損傷に対してどれだけ耐性があるかを示す指標です。当社では、一般的な規格を参考にリフロー耐熱試験を実施してMSLを確認しています。

吸湿後の処理について

防湿梱包開封後、保管期間を過ぎた場合や高湿度の場所に置かれて吸湿してしまった場合、 ベーキングが必要です。当社では、JEDEC J-STD-033C (Handling, Packing, Shipping and Use of Moisture/Reflow Sensitive Surface Mount Devices)を参考に、以下の条件での脱湿処理、処理後の保管を推奨します。

(1) トレイ梱包品
当社が採用しているトレイは耐熱品ですので、以下の条件でのベーキングが可能です。
脱湿処理条件:125 ℃にて24時間ベーキング
ただし、トレイを結束したままベーキングを行うとトレイが変形する可能性がありますので、ベーク時には結束を外してください。

(2) テーピング梱包品、チューブ梱包品
エンボステープやリール、プラスチック製チューブには耐熱性がないので、(1)の条件ではベーキングを行えません。(1)の条件でベーキングを行う際には、製品をエンボステープやチューブから取り出して実施してください。
梱包状態のままベーキングを行う場合は、以下の条件で実施してください。
脱湿処理条件:40℃、5%RH以下にて13日間ベーキング もしくは 乾燥剤を封入した防湿袋や防湿庫 (デシケーター) で13日間保管
なお、この条件は当社製品で中心となっている薄型パッケージ品 (パッケージ厚1.4mm以下) の場合です。
パッケージ厚が1.4mmを超える製品の場合は条件が異なります(製品のパッケージ厚については、データシートをご参照ください)

(3) フロアライフリセットとポーズ
吸湿時間が12時間以下の場合、次の条件にて乾燥庫で保管することでフロアライフをリセット(経過を解消)、あるいはポーズ((経過の一時中断) することが可能です。
リセット条件:常温、10%RH以下にて吸湿時間の5倍の時間保管
ポーズ条件:フロアライフ時間内で常温、10%RH以下にて保存

(4) 処理後の保管
脱湿処理後は、次の条件で保管を行ってください。
保管条件:5~30℃、70%RH以下にて7日以内
保管期間が過ぎる前に実装してください。

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