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システム効率の改善とより精密な制御

AKMのAKMは、長年培ってきた化合物半導体の磁気センサー (ホール素子) 技術、パッケージ設計技術、アナログ回路設計技術を活かし、非常にユニークな コアレス電流センサー IC「Currentier」 (カレンティア) を開発しました。Currentier は、以下のようなソリューションの実現に貢献することで、現在世界中の産業用機器、住宅設備用機器で使われています。

<ユーザーベネフィット>

  • システム (筐体 / 基板) の小型化
  • 熱設計の容易化
  • 設計工数の削減
  • より安全なシステム
  • システム効率の改善とより精密な制御

#04 では、Currentier がどのように「システム効率の改善と、より精密な制御」に貢献できるのかを説明します。

電流センシング

近年、工場のオートメーション化 (FA) が進む中で、汎用インバーターや、AC サーボモータードライブ、ロボット向けコントローラー等、多くの制御機器が工場などの施設に導入されています。これら制御機器において、より微細な加工をしたい、さらに省エネ化を進めて生産コストを低減したいといったニーズがあります。このニーズを実現するためには、モーターの制御性能を改善し、モーターの回転を理想的な状態に近づけていく必要があります。

Currentier は以下の 3 つの特長にて、上記市場ニーズに対応し、システム効率の改善とより精密な制御性能の改善に寄与することが出来ます。

  1. トルク制御性能の向上
  2. モーターの低振動化
  3. システム効率の向上

1. トルク制御性能の向上

サーボモーターのブロック線図を図1に示します。サーボモーターは電流センサー信号とエンコーダー信号をフィードバックし、トルク制御・速度制御・位置制御をしています。電流センサー信号はトルク制御のために使用されます。

図1 サーボモーターのブロック線図

トルク制御性能に寄与する電流センサーの仕様としては、

  1. オフセット精度
  2. 電流感度精度
  3. ノイズ

といった項目が主に挙げられますが、他社コアレス電流センサー IC と比較して、Currentier はどの仕様値も優れています。

この仕様の差が、トルク誤差としてどのように表れるか計算した結果を図 2 に示します。計算したシステムは、インバータの相電流制御としてコアレス電流センサー IC を使用し、2 相検知の場合としています。

橙:他社コアレス電流センサー IC

青:Currentier CZ37 シリーズ

横軸は電気角、縦軸はトルク誤差量 (CZ37規格化) となっており、コアレス電流センサー IC のオフセット及び電流感度誤差以外は全て誤差なく理想的なシステムを想定しています。

図 2 からわかるとおり、コアレス電流センサー IC の誤差はトルク誤差に直結しており、誤差が小さい高精度な電流センサーを選ぶことがトルク制御性能の向上につながることがわかります。

図2 電流感度誤差のトルク誤差への影響 (青 : CZ37 シリーズ 橙 : 他社コアレス電流センサー IC)

さらに、ノイズによるトルクへの影響も顕著な差となって現れます。

AK31 シリーズ (*1) と他社コアレス電流センサー IC のノイズが、トルク量に与える影響を計算した結果を図 3 に示します。図 2 と同様に、インバーターの相電流 2 相検知のシステムで、電流センサーのノイズ以外は全て誤差なく理想的なシステムを想定して計算しています。本結果から分かる通り、Currentier の中でも特に高分解能を特長とする AK31 シリーズを使用した場合、他社品よりも非常にトルク誤差を小さく制御することが出来ることがわかります。

(*1) AK31 シリーズ を参照。

図3 電流検出ノイズのトルク誤差への影響 (青 : AK31 シリーズ 橙 : 他社コアレス電流センサー IC)

また AC サーボモーター制御では、コアレス電流センサー IC よりも ”シャント抵抗+絶縁 ADC” 方式のほうが幅広く採用されています。これは、従来の電流センサーでは、シャントを用いた方式に比べて電流検出精度が悪く、採用が限定的となっていたためです。しかし、Currentier では、シャントを用いた方式と同等かそれ以上の性能が実現でき (図4, 図5) 、そのうえで小型化を実現することが出来るため、シャントからの置き換えが進んでいます。

図4 シャント方式との性能比較 (電流感度温度ドリフト 左 : CZ37 シリーズ 右 : 他社 "シャント+絶縁 ADC")
図5 シャント方式との性能比較 (オフセット温度ドリフト 左 : CZ37 シリーズ 右 : 他社 "シャント+絶縁 ADC")

2. モーターの低振動化

サーボモーターのブロック線図を再掲します。電流センサーは直接的には 1.でも示した通りトルク制御のために使用されます。しかし、フィードバックが最も内側に、周波数 (頻度) でいうと最も高周波 (高頻度) に行われるため、位置制御や速度制御にも影響を与えます。

(再掲) 図1 サーボモーターのブロック線図

特に AC サーボモーターの中でも、ハイエンドなエンコーダー (24 ビット) を使用する分野では、エンコーダーが持つ分解能に対して、電流センサーの分解能が十分ではなく、電流センサー律速となることが多くなってきています。このようなときには、高分解能な電流検出が可能な Currentier を使用していただくことで、トルク制御だけでなく速度制御・位置制御のノイズも低減することが出来、結果としてモーターの低振動化につながります。

AK31 シリーズは非常に高分解能なコアレス電流センサー IC となっており、図 6 に示した通り、他社と比較して 10 倍程度の差異があります。

図6 ノイズ比較 (左 : AK31 シリーズ 右 : 他社コアレス電流センサー IC)

3. システム効率の向上

近年環境問題への関心が高まる中、産業用機器、住宅設備用機器の効率向上が大きな課題となっています。そこで注目されているのが、力率改善回路 (PFC:Power-Factor Correction) です。従来は PFC 用の制御 IC が主流でしたが、最近では高力率・高効率、そして小型化を両立させるため、インターリーブ PFC (図7) などディスクリートで構成される回路が採用されています。例えば、マルチエアコンや業務用エアコン、ルームエアコンなどでは、効率を表す APF (Annual Performance Factor) 値や COP (Coefficient Of Performance) 値、IPLV (Integrated Part Load Value) 値が重要視されており、これらの数値を改善するために上記のような PFC 回路の新規開発が進んでいます。

高力率と高効率は PFC 回路方式の新規開発と高精度な電流検出によって実現されます。一方、小型化を実現するにはキャリア周波数の高周波化が必須となります (キャリア周波数を高周波化することで、図7中の L や C の値を小さく、小型化することが可能となります。(*2) つまり、高力率・高効率・小型化を両立させるには、高精度で高速応答な電流センサーが必要となります。

AKM のコアレス電流センサー IC:Currentier は、高精度と高速応答の両立を特長としており、エアコン等の電源の PFC にも最適な製品となっています。

(*2) #1 システムの小型化 を参照。

図7 インターリーブ PFC と電流センサー

まとめ

AKM のコアレス電流センサー IC:Currentier は、高精度・高分解能・高速応答といった特長により、以下の制御性能の改善に貢献します。

  • トルク制御性能の向上
  • モーターの低振動化
  • システム効率の向上

関連情報

Currentier によってどのような課題解決が可能か ? ご検討される方は、こちらをご覧ください。

アプリケーション例から製品をご検討される方は、こちらをご覧ください。

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太陽光発電パワーコンディショナー (PVインバーター) 
 

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電流センサー IC | 製品情報

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AKMは、長年培ってきた化合物半導体の磁気センサー (ホール素子) 技術、パッケージ設計技術、アナログ回路設計技術を活かし、非常にユニークな コアレス電流センサー IC「Currentier」 (カレンティア) を開発しました。
Currentier は、以下のようなソリューションの実現に貢献することで、現在世界中の産業用機器、住宅設備用機器で使われています。

<ユーザーベネフィット>

  • システム (筐体 / 基板) の小型化
  • 熱設計の容易化
  • 設計工数の削減
  • より安全なシステム
  • システム効率の改善とより精密な制御

* Currentier は、旭化成エレクトロニクス株式会社の商標です。