ニュースリリース
- 新製品情報 -
[Notes] * ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。* AKM は、旭化成エレクトロニクス株式会社の商標です。* その他、記載されている会社名、製品名は各社の商標および登録商標です。
2026/06/30
旭化成エレクトロニクス株式会社 (AKM) は、開発容易性と低ノイズ性能を両立し、運動中でも安定した表面筋電位 (EMG) センシングを可能にするウェアラブル機器向け筋電位計測 IC「AK05611」を開発しました。
近年、実用化が進みつつある EMG センシングでは、高い計測性能を実現するために複数の IC や部品を組み合わせたディスクリート構成が用いられることが多く、部品選定や回路設計、ノイズ対策などの設計負担が課題となっていました。
AK05611 は、EMG センシングおよび生体インピーダンス (BioZ) 計測に必要なアナログフロントエンド機能を 1 チップに統合しています。そのため、回路構成の簡素化と開発工数の削減に貢献します。さらに、運動中に発生する 体動ノイズ*1 の影響を低減する MAC (Motion Artifact Cancellation) 機能により、安定した EMG 計測を可能にします。
また、I2C および SPI 接続に対応しており、用途に応じてチャネル数を拡張可能です。SPI 接続時は最大 32 チャネルまで対応し、多点測定にも適しています。
こうした特長により、活動量モニタリングやスマートウォッチ、 AI グラスにおけるジェスチャー入力など、ウェアラブル機器における新たなユーザー体験の創出に貢献します。
本製品は、現在サンプル提供中で、2026 年第 3 四半期に販売開始を予定しています。
*1 体動ノイズ : 身体の動きによって発生するノイズ。EMG センシングでは、電極と皮膚の接触状態の変化などが主な要因となる。「モーションアーチファクト」や「モーションアーティファクト」 (MA: Motion Artifact) とも呼ばれる。
AK05611 は、EMG センシングに必要なアナログフロントエンド機能、BioZ 取得機能、および体動ノイズを低減する MAC 機能を 1 チップに統合しています。複数の IC や部品を組み合わせる必要がないため、システム構成の簡素化と開発工数の削減に貢献します。
また、ディスクリート構成の計装アンプに匹敵する 1.23 μVrms の低ノイズ性能を実現しており、小指などの微細な筋肉の動きも検出可能です。従来はディスクリート構成で実現していた高性能な EMG センシングを、よりシンプルな構成で実現できます。
EMG センシングでは、体動ノイズの影響により、信号取得が不安定になる場合があります。本製品は、BioZ 情報を活用した MAC 機能を搭載しており、運動時でも安定した信号取得を可能にします。
電源電圧 1.8 V、消費電力 1.3 mW の低消費電力動作と、24-pin CSP (1.564 mm × 2.705 mm) の小型パッケージにより、機器の小型化と長時間動作に貢献します。また、サンプリング周波数は 0.25 kHz ~ 4 kHz に対応しており、用途に応じた柔軟な計測条件の設定が可能です。
SPI 経由で複数の AK05611 を接続することで最大 32 チャネル、 I2C 経由では最大 8 チャネルまで拡張可能です。共通クロックおよび共通インターフェースで制御できるため、多点 EMG 計測システムを効率的に構築できます。
*2 フレイル: 加齢に伴い心身の機能が低下し、健康な状態と要介護状態の中間にある状態。
*3 サルコペニア: 加齢などにより筋肉量や筋力が低下した状態。筋活動の継続的なモニタリングによる早期発見や予防への活用が期待されている。