エナジーハーべスティング
センサーや IoT デバイスがますます小型化・低消費電力化していくなかで、環境発電 (エナジーハーベスティング) 技術への期待が高まっています。しかし実際の現場では、発電量の不安定さ、起動時間の長さ、長期保存時の電池劣化など、さまざまな課題に直面します。
旭化成エレクトロニクス (AKM) のエナジーハーベスティング IC は、自己消費電流が極めて小さいため、マイクロワットレベルの発電量でも IoT デバイスを安定して動作させることができます。実用化の壁を乗り越える、高性能かつ高効率なソリューションを実現します。
再生可能エネルギーを生活の一部に組み込む時、どのように効率よく電力を蓄え、安定供給するかが大きな課題です。AKM のエナジーハーベスティング IC を使用することで、環境素子からの直接給電と二次電池への同時充電を可能にし、電池が空の状態からでも迅速なシステムの起動を実現します。さらに、わずか 52nA* で待機するエナジーハーベスティング IC は、無駄な電力消費を抑え、システムを過放電から保護します。
*IC 内蔵のコンパレータ 26nA を 2 チャンネル 使用して合計 52nA
AKM エナジーハーベスティング IC の 3 つの特徴
製品が実際に使われるまでの期間、センサーやデバイスは工場や倉庫で長期間保管されることが一般的です。このとき問題となるのが、バッテリーの自己放電によって起きる過放電や性能劣化です。
AKM のエナジーハーベスティング IC には、動作電流がわずか 26nA の低消費電力コンパレータを 2 チャンネル内蔵しており、たった 52nA の自己消費電流で二次電池の過放電を保護しながら、もう一方で過電圧を保護することが可能です。この微小電流動作により、長期保管時でもバッテリーを安全に維持し、出荷後すぐにシステムを立ち上げることができます。さらに、複数の閾値設定に対応するラインアップを用意しており、LIC (リチウムイオンキャパシタ) や EDLC (電気二重層キャパシタ) など蓄電素子の特性に合わせた柔軟な運用が可能です。
AKM は独自の回路技術により、「最小 15mV で起動開始する昇圧回路」と「収集したエネルギーのうち、わずか 26nA で動く充放電制御回路」をワンチップに内蔵し、マイクロワットでの昇圧を実現しました。また、バイオ電池や微生物発電、熱電発電素子など、各種発電素子に応じた製品ラインアップを展開しており、6 セル等のセル数の多い太陽電池と組み合わせることで発電方法を多重化し、蓄電デバイスの電圧を安定させることが可能です。
AKM のエナジーハーベスティング技術は、以下のような分野で実際に活用されています。
今後、“電源レス”で動作する IoT デバイスへの需要がさらに高まっていくと予測されます。
AKM はこれからも、こうしたニーズに応えるエナジーハーベスティング技術を進化させ続けます。
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