回転角センサー

ロボット
ロボット

回転角センサーの使い方提案
- ロボット編 -

アプリケーション提案 #01

K 君 K 君

- 若手営業マン奮闘記 -

AKM で回転角センサー ( エンコーダー IC ) を担当している入社 2 年目の K 君が上司の F 課長へ報告、相談しながら、営業マンとして成長していく物語です。

お客様との初回打ち合わせ後

K 君
「WEB から問い合わせを受けた A 社を訪問してきました」

F 課長
「サービスロボットの関節に入るエンコーダーを探しているって話だよね。
そもそも何でウチの角度センサーに興味を持たれたのだろう?」

K 君
「最初は大型ロボットで採用実績がある光学式エンコーダーを検討したところ、サイズが大きく、収まりきらなかったそうです。減速機とか様々な部品があって空きスペースが少ないと言われていました」

F 課長
「なるほど」

K 君
「次にレゾルバも候補に挙がったのですが、設計が面倒で断念したそうです。
お客さんに聞き忘れたのですが、何が面倒なのでしょうか?」

F 課長
「レゾルバは衝撃に強く、車には昔から使われているけど、アナログ出力なので、それを嫌がるお客様は結構多いよ。サイズもそんなに小さくはないし。それで、ウチの製品はお客様のニーズに合っているの?」

K 君
「必要なスペックとしては分解能が 14bit、角度誤差が ±0.1 度未満なので、AK7454 で概ね問題ないと思います。あと小型とか薄型という言葉に興味を示していました」

F 課長
「ほう、配置は Shaft-End? それとも Off-Axis?」

K 君
「・・・ Off ナントカって何でしたっけ?」

F 課長
「えっ? それも分からずに話を聞いてきたのか。    
モーター軸の先端に磁石を付けてその延長線上にセンサーを配置すると Shaft-End。
モーター軸の途中にリング磁石を付けて、その横にセンサーを配置すると Off-Axis・・って言葉で説明しても分かりにくいか。絵で描くとこんな感じ」

Shaft-End 配置 Shaft-End 配置
Off-Axis 配置 Off-Axis 配置

K 君
「なるほど、分かりました。そうすると今回は Off-Axis になります」

F 課長
「じゃあ、Off-Axis にするメリットは説明できる?」

K 君
「えっと・・・センサーを置く場所が自由になるから?」

F 課長
「それはそうなんだが、具体的なメリットは説明できないかな? 先に答えを言うと、例えばエンコーダーそのものが薄型に仕上がること。また、中空の軸を使えばその中に配線を通せる。あと両軸のモーターでも角度が測れるよね」

K君
「なるほど、様々なパターンの使い方が出来るんですね。
 今回は、とにかく薄くしたい、とお客様が言われていました」

2 回目の打ち合わせを終えて

K君
「お客様の目の前で角度測定のデモンストレーションを実施したところ好評でした」

* BGMが流れますので音量にご注意ください

F 課長
「ほう、何とか使っていただけそう?」

K 君
「そうですね、お客様自身でも動かしてみたいと要望を受けたので、評価キットを貸し出すことにしました」

F 課長
「他に押えておくべきポイントは点はあるか?」

K 君
「そもそもお客様が磁気センサーに不慣れなので、上手く使いこなせるのか不安がっていました・・・」

F 課長
「それは君がしっかりサポートするしかないね。設計がある程度進めば、磁気シミュレーションを使って、磁石選定を手伝ったり、細かい配置をアドバイスすることが出来るよ。君が不安がっているとお客様にも伝染するからもっと自信を持て!」

K 君
「分かりました!マメに状況を確認するようにします」

数か月後・・・

K 君
「おかげ様で無事に試作まで漕ぎ着けられました」

F 課長
「いつの間にか設計が FIX してたのか」

K 君
「磁気シミュレーションを用いて、センサーの配置を微調整したので、関節内の空きスペースにすっぽり収まりました」

F 課長
「今回のテーマは、配置が自由になるが故の薄型化の実現というベネフィットがはまった良い事例になったね。そういえば、価格は問題なかったの?」

K 君
「はい、光学式エンコーダーに比べたら、安かったらしくて」

F 課長
「そうだね。光学式もピンキリなんだろうけど、同じスペックで比べると磁気式エンコーダ―の方が安く作れるケースが多いかな」

K 君
「だいぶ自信が付きました。これからガンガン売れそうです!」

F 課長
「まだ早いよ・・・まあ今後もロボット関係の引き合いは増えるだろうから少しずつ経験を積めればいいね。
そういえば B 社からロボットハンド向けに中空エンコーダーの引き合いを受けたんだが、担当してみるか?」

K 君からお客様へのメッセージ

K 君 K 君

K 君
エンコーダを検討されているお客様におかれては、弊社でも色々とお手伝い致しますので、デモ依頼、サンプル、見積もり等、お気軽にご相談いただければと思います。