回転角センサー

工業用ミシン内部のエンコーダ― 工業用ミシン内部のエンコーダ―

回転角センサーの使い方提案
- 工業ミシン編 -

アプリケーション提案 #02

K 君 K 君

- 若手営業マン奮闘記 -

AKM で回転角センサー ( エンコーダー IC ) を担当している入社 2 年目の K 君が上司の F 課長へ報告、相談しながら、営業マンとして成長していく物語です。

事務所にて

F 課長
「工業ミシンメーカーの B 社から資料請求を受けたんだが、内容を確認して返信しておいてくれる?」

K 君
「ミシン・・・エンコーダーが使われるのでしょうか?」

F 課長
「えっ、工業ミシン系のお客様とやり取りしたことは無かったっけ?」

K 君
「はい」

F 課長
「そうか初めてか。工業ミシンとか刺繍機って、複数のモーターが入っているからエンコーダーの出番も多いよ。
針を動かしたり、糸を巻きあげたり、布を押えたり。台座が動くタイプもある。しかも磁気式の特長が生きやすい。理由は分かる?」

K 君
「ん~、非接触・・・」

F 課長
「ミシンの中って、糸屑とか埃が舞いやすいだろ」

K 君
「そうか、磁気式は汚れに強い!」

F 課長
「そう。あとミシン内部には油も通っているから、そういう汚れも気にするお客様は多い」

K 君
「過酷な環境ほど磁気式のメリットが活かせるという事ですね!」

数日後

K君
「資料を送った後に電話で直接話を聞いたところ、サンプルの要求をいただきました」

F 課長
「用途は詳しく聞けた?」

K 君
「布を送るモーターらしいです」

F 課長
「ウチの製品に興味を持たれたキッカケは?」

K 君
「ひとつはコストダウン。今は光学式エンコーダーを使用しているのですが、汚れ対策でシーリングする必要があり、それを省きたいと」

F 課長
「なるほど、よく聞く話だな」

K 君
「もうひとつは小型化です。現行モデルも狭い場所に無理やりエンコーダーを置いているらしいのですが、次の機種は更に設置スペースに限りがあるとのことです」

F 課長
「先日のロボットのお客さんを通じて学習したから、君も分かるよな?」

K 君
「はい、小型化についてはキッチリとアピールできました」

F 課長
「何か懸念点はあるか?」

K 君
「 0.1 とか 0.2 度の角度精度を実現するためキャリブレーションが必要になりそうです。
大きな手間にならないといいけど・・・と言われていました」

F 課長
「キャリブレーションといっても、ミシンを動かす度に何かやる訳ではなく、工場での組み立て時に 1 回きりだからな。ちゃんと説明すれば大丈夫だと思う」

* BGMが流れますので音量にご注意ください

B 社との打ち合わせ後

K 君
「お客様を訪問してきました。来月から AK7455 を評価してもらいます」

F 課長
「第一関門を突破したか。どこかと競合してる?」

K 君
「当初は他社の磁気式エンコーダーも考えたそうですが、AK7455 は簡単なキャリブレーションで角度誤差 0.1 度が達成できるこが分かったので第一候補になりました。
また ABZ 出力の分解能を自由に設定できる点も良かったと言われていました」

F 課長
「 ABZ の分解能が自由に設定できることによるメリットは理解してる?
これは 1 周あたりのパルス数が自由に設定できるという意味。
既存エンコーダの置き換えを検討する場合、同じパルス数のエンコーダを選ばないとソフトウェアを変更する必要が生じるから大きな手間になる。
その点、AK7455 なら ABZ 相の分解能を 1 ~ 4096ppr の範囲で設定可能だから、どんなパルス数でも 1 製品でカバーできるよね」

ABZ インクリメンタル出力 ABZ インクリメンタル出力

K 君
「なるほど、いま理解しました・・・」

F 課長
「ついでに布送り以外の用途でも検討してもらえるといいね」

K 君
「布を押えるエンコーダーにも少し不満があるとお客様が言われていたので、改めて詳しい話を聞きに行ってみます」

F 課長
「工業ミシン以外にも、紡績機とか編み機とか糸関係の装置は似たような問題を抱えている可能性があるので、個別にアタックするか」

K 君
「はい。緊張の糸を切らさないように頑張ります・・・」

K 君からお客様へのメッセージ

K 君 K 君

K 君
エンコーダを検討されているお客様におかれては、弊社でも色々とお手伝い致しますので、デモ依頼、サンプル、見積もり等、お気軽にご相談いただければと思います。