太陽光発電パワーコンディショナー
(PV インバーター)

Current Sensors

太陽光発電パワーコンディショナー (PVインバーター) の用途において、
1. DC 電流検出
2. AC 電流検出
の2か所での電流検知が想定されます。

本ページでは、各箇所における AKM の推奨製品をその優位性とともに提案します。

Photovoltaic Inverter

1. DC 電流検出

PV インバーターの DC 側では、発電効率を最大化するための MPPT  (Maiximum Power Point Tracking) 制御と、回路短絡時の過電流検出のために電流検知が必要となります。

システムの効率向上と小型化を実現する上で、電流検出回路における MPPT 制御に対応した高精度特性 (低感度ドリフト特性) と、過電流検出に求められる高速応答性の両立が課題でした。

 AKM の電流センサー IC (コアレス電流センサー) は、1.6%F.S 以下の高精度と 1μsec 以下の高速応答性 (*1) を、高耐圧小型 SMD パッケージで同時に実現することにより、安全機能を損なうことなくシステムの効率向上と小型化を可能としました。

(*1:データの詳細については、アプリケーションノート をご確認ください。)

また、本検出部では1方向に電流が流れます。このように電流の流れる方向が決まっている場合には、片極検知タイプの製品が最適です。最適な片極検知タイプを選んでいただくことで、両極検知タイプと比べて高感度の製品を使用することができ、高い分解能を実現できます。

(例:10App検知時 両極タイプの場合 CZ3701 となり、200mV/A×10A = 2000mV。片極タイプの場合 CZ3720 となり、400mV/A×10A = 4000mV となります)

AKM 製品のアドバンテージ

  • 高精度 (低感度ドリフト)
  • 高速応答
  • 高耐圧
  • 小型
  • 低発熱

2. AC 電流検出

PV インバーターの AC 側では、商用電源に接続し電力を売電するために、オフセット電流 (DC 成分) を可能な限り排除した AC 電流を生成することが求められます。

これまでは、低オフセット特性を満たすためにフラックスゲートをはじめとするクローズドループ型電流センサー (*2) が一般的に用いられてきましたが、部品の大型化と高コスト化が課題でした。

AKM のコアレス電流センサ―は回路構成の工夫により、クローズドループ型の電流センサーに匹敵する低オフセット特性を世界で初めて面実装パッケージのオープンループ電流センサーで実現しています。

さらに、磁気コアを持たない構造のため、原理的に磁気ヒステリシス誤差が無く、安定した低オフセット特性が得られます。

AKM のコアレス電流センサ―を使用することで、高精度 (低オフセット特性) を実現しながら、クローズドループ型の電流センサーよりも小型化・低コスト化を実現可能です。

(*2: 詳しくは「電流センサーの種類と特長」 をご参照ください。)

AKM 製品のアドバンテージ

  • 高精度 (低オフセット)
  • 高速応答
  • 高耐圧

推奨デバイス

* 製品の選択は下記の セレクションテーブル をご覧ください。

セレクションテーブル

Current 
Sensor 
Type
Package Supply
Voltage
Output
Voltage
Effective
Current
Measurement
Range
Bipolar /
Unipolar
Ratiometric/
Non-Ratiometric
Creepage
Clearance
Working
Voltage *
Product 
Name
Product
Series
Part
Status
(V) (V) (Arms) (Apeak) (mm) (Vrms)
Coreless SOP 5.0 5.0 100 ± 115 to ± 225 Bipolar Retiometric ≧ 8.0 1118 CZ375x CZ375 シリーズ MP
60 ± 5.3 to ± 180
CZ370x CZ370 シリーズ
CZ372 シリーズ
MP
0 to 345.2 Unipolar CZ372x 
3.0 50 ± 11.6 to ± 166.6 Bipolar Non-Ratiometric CZ3AGx CZ3A シリーズ MP
3.3 3.3 ± 12.9 to ± 129.1 CZ3A0x

* 汚染度Ⅱにおける強化絶縁を取る場合